ブログ/2019-06-23
ムルガン神
南インドのタミル地方に在住の方よりSkypeセッションのご希望がありました。
日本からはるばるインドに渡り、現地での仕事とインド生活に励んでいらして、ハードな仕事にも前向きです。
勝手がわからない、都合がつかないこともある海外生活ですが、なせば成るの精神でインドに来た意味~☆も掴まれるご様子。
頼もしいですね!ちなみに女性です!(^^)!
インド在住のお客様に伺った
「古代からのタミル地方 ドラヴィダ人の現地信仰」は、
シヴァ神やクリシュナ神もそうですが、
断然「ムルガン神」
インドの古代信仰については
天真名井を訪れた際の覚え書き
にあるとおり、水は根源に通じ、地球の水が宇宙の根源と重なるのですが、日本の神道や仏教はインドのヒンドゥ教等ともつながりますね。
古代の南インドの信仰のムルガン神
孔雀を従え、悪を滅する常若の童子神です
ヒンドゥー教の軍神。マハーセーナ(大軍を率いる者)、サナトクマーラ(常若(とこわか))、カールティケーヤ(六すばる星の育てた男子)、スブラフマニヤ(とくに南インドでよばれる)など多数の異名をもつ。スカンダの語義は流出、滴下を意味する。シバが女性を介さずに生んだ息子とされ、また火神アグニの子、ガンジス川の子ともいわれる。アスラ(阿修羅)、ターラカを破って神々に勝利をもたらした。また、スカンダは幼児の病気を惹起(じゃっき)するともいわれ、盗賊の守護神ともなる。仏教に入っては、仏法守護の神、韋駄天(いだてん)となったといわれている。出典 小学館 日本大百科全書
軍神とされていますが可愛いお顔で
隣は兄弟のガネーシャ神(聖天)です。
ムルガン神を調べるとたいがい「スカンダ神」というお名前に
なっています。古代タミルの土俗信仰からバラモン教、
ヒンドゥ教との融合を経てその都度神様の役割や立ち位置にも
変化があった模様・・・
シヴァ神とパールバティー女神の息子になっているのですが、
これはヒンドゥ教と元々の信仰が融合して再編された神話
かもしれません。ちなみに代理父母により生まれていて
それが火の神アグニとスワーハーです。
古代タミルはこのムルガン神を主神とする民族信仰を
行っていたそうですが、
南インド タミルの人々が北で拓いたのが「インダス文明」
だとか。その後、アーリア人の侵攻によってバラモン、司祭階級を頂点とするヒンドゥ教が形成されました。
日本の仏教も神道も、深く探ると古代インド由来の神を奉っていることに気づかれます。日本の土俗信仰と混ざり、土着の信仰とされているのが殆どです。道祖神もそうですね。
ムルガン神は別名クマーラ、といわれ
クマーラとは「童子神」のことです。
サナト・クマーラは「常若童子」という意味になり
年を取らない、少年神なのですね。
サナトクマラといえば京都の鞍馬山ですが
なるほど古代インドの信仰の中心となっていた
ムルガン、転じてサナトクマラというわけでしょうか。
ムルガン神は軍神のスカンダと同一視されていて
日本ではムルガンというお名前でなくスカンダと
表されていることが多いです。
このスカンダの神は日本の仏教では韋駄天に当たります。
南方を守護する増長天の守護をしています。
スカンダ神とムルガン神は別ではないと思いますが、
古代タミル地方のドラヴィダ人が信仰していた原始信仰を
探ると、後に追加、修正されたものとは別の元の元、
ムルガン神の性質が見えてくるのかもしれません。